日商簿記2級 | 公開:2026年5月9日

簿記2級の外貨換算会計とは?
為替差損益・決算時換算を解説

著者:大谷 一輝(大阪経済大学3回生・日商簿記1級勉強中)

外貨換算会計は、ドルなど外国通貨で行った取引を日本円に直して記録する論点です。簿記2級では、取引時・決済時・決算時で使うレートが変わり、差額を為替差損益として処理します。

先に結論:外貨換算会計は「いつの為替レートで円に直すか」が勝負です。取引時は取引日レート、決算時の外貨建金銭債権債務は決算日レート、差額は為替差損益で処理します。

外貨換算会計とは

外貨換算会計とは、外国通貨で行った取引や、外国通貨建ての債権・債務を日本円に換算して会計処理する方法です。

日本の会社がドルで商品を売ったり、ドルで仕入れたりする場合でも、帳簿は円で記録します。そのため、外貨を円に直すための為替レートが必要になります。

外貨建取引とは

外貨建取引とは、取引金額が外国通貨で表示されている取引です。輸出入、外貨建売掛金、外貨建買掛金、外貨預金などが代表例です。

取引
外貨建売上商品を1,000ドルで輸出した
外貨建仕入商品を800ドルで輸入した
外貨建売掛金ドル建ての売掛金が残っている
外貨建買掛金ドル建ての買掛金が残っている

取引発生時の換算

外貨建取引が発生したときは、原則として取引発生日の為替レートで円に換算します。

円換算額 = 外貨金額 × 取引発生日の為替レート

たとえば商品を1,000ドルで販売し、取引日のレートが1ドル=140円なら、売上は140,000円です。

借方金額貸方金額
売掛金140,000売上140,000

決済時の為替差損益

外貨建売掛金や買掛金を決済するとき、取引時と決済時の為替レートが違うと差額が出ます。この差額を為替差損益として処理します。

先ほどの1,000ドルの売掛金を回収するとき、決済日のレートが1ドル=145円だったとします。入金額は145,000円です。帳簿上の売掛金は140,000円なので、差額5,000円は為替差益になります。

借方金額貸方金額
現金預金145,000売掛金140,000
為替差益5,000

決算時換算

決算日に外貨建の売掛金・買掛金などが残っている場合、決算日の為替レートで換算し直します。これを決算時換算といいます。

項目決算時の扱い
外貨建売掛金決算日レートで換算し、差額を為替差損益にする
外貨建買掛金決算日レートで換算し、差額を為替差損益にする
外貨預金決算日レートで換算し、差額を為替差損益にする

売掛金・買掛金・外貨預金のような外貨建金銭債権債務は、決算時にレートを更新するのがポイントです。

決算時換算の例題

外貨建売掛金1,000ドルを、取引時に1ドル=140円で計上していた。決算日のレートが1ドル=143円だった場合、売掛金の決算時評価額は143,000円です。

決算時評価額 143,000円 - 帳簿価額 140,000円 = 3,000円の為替差益
借方金額貸方金額
売掛金3,000為替差益3,000

売掛金は将来受け取る外貨なので、円安になって円換算額が増えると為替差益になります。

買掛金の場合の考え方

買掛金は将来支払う外貨です。円安になると、支払う円換算額が増えるため不利になります。つまり、買掛金では円安が為替差損につながります。

項目円安になったとき円高になったとき
外貨建売掛金為替差益為替差損
外貨建買掛金為替差損為替差益

よくあるミス

判断の軸:外貨換算は「自分にとって得か損か」で考えると整理できます。売掛金は外貨を受け取る権利、買掛金は外貨を支払う義務です。

まとめ

⚔ 外貨換算はレートの時点で攻略しよう

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よくある質問

外貨換算会計とは何ですか?
外国通貨で行った取引や外貨建ての債権債務を、日本円に換算して記録する会計処理です。
外貨建取引はいつのレートで換算しますか?
取引発生時は、原則として取引発生日の為替レートで円に換算します。
為替差損益とは何ですか?
取引時・決済時・決算時の為替レートの違いによって生じる損益です。有利な差額は為替差益、不利な差額は為替差損です。
決算時換算では何をしますか?
決算日に残っている外貨建売掛金・買掛金・外貨預金などを決算日レートで換算し、差額を為替差損益で処理します。

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