社債は、会社が投資家から長期の資金を借りるために発行する債券です。簿記2級では、発行時・利息支払時・決算時・償還時の仕訳と、割引発行された場合の償却原価法が重要です。
社債とは、株式会社が資金を調達するために発行する債券です。会社は投資家からお金を借り、満期には額面金額を返済し、途中で利息を支払います。
株式発行が返済不要の資金調達であるのに対して、社債は返済義務のある資金調達です。そのため、発行会社側では負債として処理します。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 額面金額 | 満期に返済する金額 |
| 発行価額 | 社債を発行して実際に受け取る金額 |
| 利率 | 社債利息を計算するための率 |
| 償還 | 社債を返済すること |
| 償却原価法 | 発行価額と額面金額の差額を期間配分する方法 |
額面発行とは、額面金額と同じ金額で社債を発行することです。額面1,000,000円の社債を同額で発行し、現金を受け取った場合は次のように仕訳します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金預金 | 1,000,000 | 社債 | 1,000,000 |
会社は1,000,000円を受け取り、将来1,000,000円を返済する義務を負います。
割引発行とは、額面金額より低い金額で社債を発行することです。たとえば額面1,000,000円の社債を980,000円で発行するケースです。
この場合、会社は980,000円しか受け取っていないのに、満期には1,000,000円を返済します。差額20,000円は、実質的な利息として扱われます。
額面1,000,000円の社債を980,000円で発行し、払込金を受け取った場合、発行時は受け取った金額で社債を計上します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金預金 | 980,000 | 社債 | 980,000 |
その後、償却原価法により、社債の帳簿価額を満期までに額面金額へ近づけていきます。
社債には利息が発生します。額面1,000,000円、年利2%、利払日が年1回なら、社債利息は20,000円です。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 社債利息 | 20,000 | 現金預金 | 20,000 |
償却原価法とは、発行価額と額面金額の差額を、社債の発行期間にわたって配分する方法です。割引発行の場合、社債の帳簿価額を少しずつ増やし、その増加額を社債利息として処理します。
額面1,000,000円、発行価額980,000円、償還期間5年の場合、差額20,000円を5年で配分すると、毎年4,000円ずつ帳簿価額を増やします。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 社債利息 | 4,000 | 社債 | 4,000 |
この仕訳により、社債の帳簿価額は980,000円から984,000円へ増えます。満期まで続けると、帳簿価額が額面金額に近づきます。
満期になったら、社債を額面金額で返済します。社債の帳簿価額が1,000,000円になっている場合は、次のように仕訳します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 社債 | 1,000,000 | 現金預金 | 1,000,000 |
買入償還とは、満期前に会社が市場から自社の社債を買い戻して消滅させることです。社債の帳簿価額と買入価額に差があれば、社債償還損益を計上します。
| 状況 | 処理 |
|---|---|
| 帳簿価額より安く買い戻した | 社債償還益 |
| 帳簿価額より高く買い戻した | 社債償還損 |